AppSheet新データベース(AppSheet Database)がパブリックプレビュー公開されました。
Oct 04, 2022本日、AppSheetの新データベース機能であるAppSheet Databaseがパブリックプレビューされました。アーリーアルファ版時点では名称が未定でしたが、最終的にシンプルにAppSheet Databaseと命名されリリースされています。
本機能の開発背景としては、AppSheetチームにおいてスプレッドシートをデータソースとする運用に問題があるケースがあり、それらに対応すべく開発が続けられてきたとのことです。具体的には以下のような課題感に対するAppSheetとしての回答が本機能となっているようです。
- スプレッドシートをデータベースとして準備するには経験が必要
- スプレッドシート構成を変更するたびに、アプリに影響を及ぼす可能性がある
- ユーザによるスプレッドシートへの直接入力を許容する場合は、入力時のヒューマンエラーが発生する可能性がある
- スプレッドシートが大きくなると、スケーラビリティや同期速度に影響がある
AppSheet Databaseを利用した新規アプリの作成は、My apps ページの Create メニューからBlank app を選択することにより作成が可能です。
AppSheet Databaseのみを単体で作成することもでき、その場合は Create メニューのDatabaseを選択します。
テンプレートデータベースが作成されます。
既存アプリにAppSheet Databaseデータベースを追加することも可能です。
カラムの追加は Table タブから Edit ボタンを選択し、AppSheet DatabaseのAdd Columnから追加します。
追加したカラムの反映には従来どおり、Regenerate が必要なようです。
また組織的にAppSheetを運用で利用されている場合で、本機能利用を避けたい場合はチームポリシー設定にて利用を制限することが可能です。チームポリシーの利用にはAES(AppSheet Enterprise Standard)以上が必要です。
なお、現時点での制限事項は以下とのことですが、GA(一般公開)時には変更される可能性があるとのことです。
- ユーザライセンスによる制限はなし(無料で利用可能)
- 1テーブルあたり1万行まで
- 1データベースあたり20テーブルまで
Database用途に特化した機能が準備されたことにより、RDBを利用したアプリケーションがノーコードにて市民開発者でも開発できるようになるという方向性には期待が高まります。
今後はAppSheet Database UI以外、たとえばAppSheet Editor上から直接カラム設定の変更などが可能になれば、よりDatabaseを簡便に利用できるようになるでしょう。
また既存の課題感にあげられているスケーラビリティやリアルタイム性に対応する機能拡張にも、継続して注目していきたいところです。
■参考リンク
AppSheet Community でのアナウンス